デイジー(DAISY)とは,Digital Accessible Information Systemの略で,「アクセシブルな情報システム」と訳されるデジタル録音図書の国際標準規格です。
視覚障害等により,普通の印刷物を読むことが困難な方々のために,カセットテープに代わるものとして開発されました。1枚のCDにカセットテープ約50巻分の録音が可能です。
テキストデイジーと、音声を聞きながらテキストや画像を同時に見ることができるマルチメディアデイジーがあります。
アイネットではテキストデイジーとマルチメディアデイジーの両方を製作しています。
デイジーを聞くためには,専用の再生機(プレクストーク)または,専用の再生ソフトウェア(Chatty Books, AMIS, MyBook3など)をインストールしたWindowsパソコンが必要になります。
また、デイジー図書を製作するにはPLEXTALK Producerなどの専用ソフトが必要です。
アイネットでのデイジー図書製作手順
1. 製作する図書(原本)を解体して1ページごとに切り分けます。(ちょっと心が痛みます)
必要な道具:カッター、定規など
2. 解体した本をスキャンします。(スキャンデータがPDFとしてパソコンに入ります)
使用アプリ:ScanSnap
3.スキャンデータを読み取りソフトでテキストに変換します。(パソコンがやってくれます)
使用アプリ:読取革命
4. テキストをデイジー図書用に決められた形に成形修正します。
使用アプリ:Meryなどのテキストエディター
5. テキストをPLEXTALK Pruducerに取り込んでデイジー図書を作ります。
使用アプリ:PLEXTALK Producer
6. 出来上がったデイジー図書はサピエ図書館に登録され日本全国の利用者のもとに届けられます。
函館だけでなく日本全国の視覚障害の方のお役に立てる大変やりがいのある作業です。
ぜひあなたのお力をお貸しください。ご連絡を心よりお待ちしています。
上:Meryでの作業画面(テキストデータ作成中)
下:PLEXTALK Producerでの作業画面(デイジー図書作成中)
サピエとは?
「サピエ」は、視覚障害者及び視覚による表現の認識が困難な方々に対して点字、デイジーデータをはじめ、暮らしに密着した地域・生活情報などさまざまな情報を提供するネットワークです。
「サピエ」は、日本点字図書館がシステムを管理し、全国視覚障害者情報提供施設協会が運営を行っています。「サピエ」は、視覚障害者等の個人登録利用者約1万9千人が直接利用しています。
また、全国の視覚障害者情報提供施設(点字図書館)や公共図書館、ボランティア団体、大学図書館、視覚特別支援学校など440を超える施設や団体が加盟して、約8万人以上の視覚障害者、そして、情報を必要とする多くの方々への情報サービスを行っています。
サピエ図書館では、音声などでもわかりやすいホームページから、点字データ約24万タイトル以上、音声デイジーデータ約10万タイトル以上がダウンロードできます。
しかも、各館が所蔵する約80万タイトルの膨大な資料が検索でき、オンラインリクエストなどによって利用できます。また、必要なデータの集積を順次進めている「地域・生活情報」の利用などによって、さまざまな情報が得られるほか、図書の製作に関する支援も行っています。
直接サピエからダウンロードできる個人利用登録者は無料です。
施設・団体の会員については、年間4万円ですが、書誌データのアップロード・ダウンロードのみで点字データ・デイジーデータなどをダウンロードしない場合は、年間2万円。ボランティア団体は無料で利用できます。
サピエ図書館
点字・録音図書の書誌情報は全国最大!
「サピエ図書館」は、全国のサピエ会員施設・団体が製作または所蔵する資料の目録ならびに点字・音声図書出版目録からなる、点字図書や録音図書の全国最大の書誌データベース(約80万件)として、広く活用されています。
書誌データの宝庫、視覚障害者等も読書の自由
各種デイジーデータのダウンロードやストリーミングができます。
約24万タイトルの点字データや約10万タイトルの音声デイジーデータ、約1万2千タイトルのテキストデイジーデータなどを保有し、さらに、毎年約2万タイトルも増加し続けています。
図書館などを通じて個人利用登録者になると、この点字・デイジーデータを、全国どこからでもダウンロードでき、多様な資料を手にすることができます。読みたい本を自由に選んで、直接点字・デイジーデータを得られるようになり、視覚障害者等の読書の自由が広がりました。
また、「オンラインリクエスト」を利用すると、簡単な操作で自宅から点字図書や録音図書の貸し出しを図書館に依頼でき、図書館側の処理も簡単にできます。