アイネット通信 No.30

2005年3月17日発行

2004年をふりかえって

今年もあわただしく1年が過ぎていきました。メインである点訳活動では、江別 市の小学5年の社会科教科書に挑戦し、初めて点図にも取り組みました。図形ソ フト「エーデル」の優秀さがよくわかりました。点字プリンターを借用している 間に、函館駅構内の触図も作成しました。「市政はこだて」は、市町村合併によ って原稿量が一気に百数十頁に膨らみ、まさに時間との戦いです。活動当初の3 0頁が懐かしいと思われる方が多いのではないでしょうか。プライベート点訳サ ービスもこれまでどおり取り組んできました。「葦」の点訳は毎週の作業です。 「道新ポケットブック」は必要に応じて点訳を進めています。料理のレシピ等、 女性には大いに喜ばれているところです。

テキストサービスも引き続き行っています。この部門には新たな戦力が加わりま した。また、スキャナーも増台しました。昨年10月から2月まで身障連企画の IT講習会が実施され、アイネットはボランティアを毎回数名派遣しました。3 時間の講習会に2交代でのサポートを5ヶ月間という大変な仕事でした。この事 業は単年度措置と聞いていますが、会としても大いに恩恵にあずかりました。

また、デイサービスのサポートも需要度が高まるばかりです。その中で、パソコ ン教室受講生とのML開設は注目に値します。受講生が気軽に参加できるすばら しい場ができました。このほかにもパソボラ関係の活動がずいぶん多くなりまし た。技術革新と障害者の使いたい≠ニいう意欲の相乗効果から、ボランティア の需要は高まる一方です。そのためにも、会員勧誘の取り組みを続けていかなけ ればなりません。

最後になりましたが、アイネットではHP運営とML管理を自前で行うようにな りました。新年度も、多くの人たちとの輪(和)を大切に活動を深化させていき たいと思います。会員の皆さん、一年間本当にお疲れ様でした。
(代表 中村)

図形ソフト「エーデル」!!

今年、社会科の教科書の点訳で大活躍したソフト「エーデル」。実際、私も少し だけ触れてはみたものの、お手上げ状態でした。今回の点訳ではこつこつと「エ ーデル」を研究し、大変苦労された高橋さんから、感想を含めてのお話をいただ きました。

「エーデル」

今回担当した点訳にはいろいろなグラフがあり、墨字の原画をスキャナーで取り 込み自動的に作図をしてくれる「tenka」、自分で作図もできる「EDEL」、 エーデル図をBASEデータと組み合わせて印刷する「AEP30」をセットで使 用してみました。

マウスを使うので指と肩がこり、一つの図を作成するのに不慣れもあり、時間も かかりました。要領をおぼえて最初に補助点(赤)で縦横の中心線をとり、図を 大ざっぱにおき、次に大中小の点などを使い、作図しては墨字プリンタで印刷し て様子を見て修正する、の連続でした。 作図を大きくしたり、移動するなどい ろいろな作業ができる便利なソフトで、円グラフ・棒グラフ・帯グラフなどがで きます。画面の左側にあるいろいろなアイコンを使って作図してみると、すぐに こつがつかめると思います。

注意点は、各点の間隔を狭くしたりなど、自由に設定できますが、あまり点の間 隔を狭くしすぎると印刷用紙が破れることがあります。BASEデータではグラ フは説明文に置き換えていますが、エーデル図も説明文と図のセットがわかりや すいのではなどと感じています。 

このソフトに合うプリンタが点字図書館にないので、仕上がりがわからず、不便 も感じました。「きつつき」さんのご厚意で印刷機をお借りでき、無事印刷でき たことを感謝しています。        

だいじょうぶですか?あなたのパソコン…

特集「パソコンのセキュリティ対策」

インターネットやメールが盛んになっている最近では、重要な「パソコンのセキ ュリティ対策」。昨年の例会では「パソコンのウィルス&セキュリティ入門」に ついて、ご自身の体験をもとに楽しく指導してくださった竹原さんから、最近の セキュリティ事情についてお話をいただきました。

皆さんは「パソコンのセキュリティ」と言われて思い出すことはなんでしょうか? 多くの方々は「ウィルス対策」を思い出すのではないでしょうか。確かに「パソ コンのセキュリティ」の中で「ウィルス対策」はとても大事な項目の一つですが、 最近はそれだけではすまない面が出てきています。

1.パソコン(インターネット)を利用した詐欺行為

「フィッシング詐欺」という言葉を最近のニュース等で聞いたことはないでしょ うか?これは、Eメールなどを利用した、詐欺行為の一種なのですが、残念なが らパソコンにウィルス対策ソフトを導入しても防ぐことはできません。これは、 パソコンの操作者が気をつけるしか方法はありません。  

2.フィッシング詐欺とは?

個人情報を盗まれた本人が気づかないほど巧妙な方法で、確実にユーザーID・ パスワードやクレジットカード情報などを不正に入手するのが「フィッシング詐 欺」と呼ばれるものです。

3.フィッシング詐欺の手口

まず、ユーザーが実際に登録しているインターネットバンクやポータルサイト、 プロバイダの名前でEメールが送られてきますが、その文面は「セキュリティ強 化対策」「懸賞に当選」などといった理由をあげ、「確認のために下記リンクか らログインしてください」と、犯人が用意した偽Webサイトへ誘導します。こ のため、偽Webサイトが本物そっくりにできているため、アクセスしてきたユ ーザーはなんの疑問も持たず、いつもの感覚でログイン操作を行い、ユーザーI D・パスワードを不正入手されてしまうのです。

4.被害に遭わないためには

フィッシング詐欺を防ぐには、ふだんからEメールのURLリンクを容易にクリ ックしない習慣を身につけましょう。さらに、たとえよく使うWebサイトから の連絡でもEメールのURLリンクは使用せず、ブックマークなどから「本物の サイト」にリンクし、情報の確認を行うか、不審に思う場合はそのサイトの窓口 に問い合わせをすることも必要です。

5.前回の「ウィルス&セキュリティ入門」の資料より

ウィルス対策の基本は、ウィンドウズアップデートとウィルス駆除ソフトの導入 です。いろいろなソフトがありますが、自分にあったものを選びましょう。

  1. メールでのセキュリティ対策(アウトルックエクスプレスの場合)
  2. インターネットでのセキュリティ対策(IE)
  3. ウィルスに気づくために
  4. ウィルス感染した場合の手順

函館市若松町33−6
函館市総合福祉センター函館点字図書館内
パソコン点訳グループ「アイネット」
(編集 樫野・加藤)


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