アイネット通信 22    2001年4月19日発行

平成12年度活動報告

 依頼を受けての点訳サービスと、視覚障害者のパソコン操作への支援というふたつの幹がさらに充実した年度となりました。

点訳作業 96タイトル 総頁数6,038頁
墨字作業 19タイトル 総頁数  608頁
校正・訂正14タイトル

 内容として盲学校・視力センター・行政・福祉関係など団体からの依頼が増え個人からの依頼は減少傾向にあります。また、個人から希望のあった専門点訳(情報処理点字・英語2級点字)について12年度は応えることができませんでした。新年度の課題となっています。 パソコン支援では、点字入力マイワードU教室、フルキー拡大画面での一太郎・WORD教室が開講され、受講生が年々スキルアップしてきています。さらに、電子メールやインターネット関連へのフォローが加わってきました。 新年度も「needに応える」ことを柱に、会員皆様の意欲が反映され、活動がより充実するよう目指したいと思います。  

点 訳 の 流 れ(その3:完成・引き渡し)

 前回は、点訳原稿の完成まで解説いたしました。今回は印刷から依頼者へ引き渡すまでの作業を説明いたします。

5.点字印刷・製本  
 最近、フロッピーディスクや電子メールでのデータを希望される方が増えてきました。これらの方々にはデータとしてお渡ししています。通常は点字図書室の印刷機を用いて点字印刷し、さらに製本いたします。

6.発送
 直接手渡し出来る依頼者以外のかたには盲人用郵便として郵送しています。盲人用郵便物は一部開封状態で無料扱いになっています。

7.点訳作業の今後  
 「点訳を頼むと時間がかかる・・・」と言われていますが、この様に多くの工程を経て作業が行われています。点字板での手打ちからキーボードに変わってだいぶ改善されてきましたが、目指す即時性にはまだまだで、今後の大きな課題です。 点訳者育成や会員の能力UP、また、連絡やデータ送信には電子メールを活用し、パソコン操作の技術向上を図るなど、できるだけ早く依頼者へお届けできるように努力しています。(終わり)

会 員 紹 介  
牛に牽かれて善光寺参り

 家内が、点字の打ち込みを点字タイプからパソコンに代え苦心しているのを見て、色々口出ししているうちに、つい引き込まれてしまいました。 私はパソコンには慣れていたので、BASEの扱いも家内と一緒に覚え、点字も多少勉強しました。家内が6点凹で打っているのをみてフルキーで打った方が私には便利だと考えました。素人のあさましさです。「癌治療最前線」など家内の分を一部打たせて貰って、校正は家内がやりました。 
 フルキーの問題点は、6点カニで打てば(パーキンスでも同じでしょうが)点字の形をイメージしながら打てるからです。フルキーでは点字を覚えなくとも打てるため、点字をさわって読めない始末になってしまい、私がそうでした。初めての方は6点をお勧めします。 
 平成5年から3年間、社史の方の仕事に老骨をむち打ち、アイネットに戻ってからは教科書の仕事が忙しくなってそちらに専属し、今年6月で満79歳になります。可能な限りやって行きたいと思いますので、宜しくおつきあい下さい。  (池田)

[Return/戻る]